第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題46-3

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題46-3：包括型地域生活支援プログラムでは、精神保健福祉士は生活支援を担当するなど、職種ごとの役割を明確にする。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　職種ごとの役割を明確にしないで行うところに特徴がある。
　このようなチーム形態を、「トランスディシプリナリー・モデル」と言う。

　なお、医療チームなど、スタッフ間に階層性があって、役割が固定しているものを「マルチディシプリナリー・モデル」と言い、階層性が無く、役割がおおよそ固定しているものを「インターディシプリナリー・モデル」と言う。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題46-2

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題46-2：包括型地域生活支援プログラムでは、危機介入、リハビリテーション、家族支援などのサービスがある。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　正しい。
　在宅支援であるため、同居の場合はとくに、家族への支援も重要な位置を占める。

　ちなみに、選択肢の文言に「など」「場合もある」といった拡散的な書き方の場合は、正解の可能性がある。逆に、「のみ」「限っては」といった限定的な書き方の場合は、間違いの可能性がある。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題46-1

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題46-1：包括型地域生活支援プログラムでは、就労支援は、利用1年後を目安として開始する。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　包括型地域生活支援プログラムは、「ＡＣＴ」とも呼ばれ、在宅の重度の精神障害者を多職種チームによる訪問（アウトリーチ）で支えていくものである。
　就労支援を主な目的としているわけではないため、1年を目安に就労支援を行うという規定があるわけではない。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題45

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題45：異動後、様々な悩みや不安を抱える5年目のPSWに対して、先輩PSWが企画したスーパービジョンは、社会人として果たさなければならない責務についての研修を受けさせることであった。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　同じ専門性を持った経験のある人が、経験の少ない人に指導を行うのがスーパービジョンである。「教育的機能」「管理的機能」「支持的機能」の三つがある。
　研修を受けさせるのはスーパービジョンとは言えないし、この経験の浅いＰＳＷに必要だとは言えない。
　本人自身が悩みに向かいあえるよう関わる必要がある。

　実際の回答は、「置かれている状況や課題の言語化を通して整理できるようにさせる。」となっている。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題44

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題44：デイケアの全体ミーティングでメンバー同士の意見の違いがあった時、話し合うことを勧めるのは、グループワークの「葛藤解決の原則」である。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　正しい。
　グループの中で起こる葛藤を、安易に隠したり、一方的に解決しようとするのではなく、表に出してグループの相互作用を活用して解決しようとすることである。
　そのような相互作用の経験を通して個人やグループそのものの成長を図る。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題43

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題43：面接技法の「直面化」とは、利用者が話した内容の矛盾点を見定めて指摘することである。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　正しい。
　利用者が、意識的、あるいは無意識的に避けている核心を取り上げ、解決に向けて直面させることである。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題42-5

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題42-5：モニタリングでは、相談援助活動の効果を最終的に評価する。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　課題の達成状況を確認するのがモニタリング。
　それを基に、最終的な評価を行うのは、エバリュエーションである。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題42-4

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題42-4：インターベンションでは、課題の達成状況を振り返る。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　インターベンションは、介入と訳される。
　課題の達成状況を振り返るのは、モニタリングである。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題42-3

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題42-3：プランニングでは、精神疾患別に区分することを優先する。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　これは、何を言っているか分からない文章ですね。
　プランニングは、計画のことですが、精神疾患別に区分することはありません。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題42-2

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題42-2：アセスメントでは、ニーズを明確にするための評価を行う。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　正しい。
　アセスメントは、評価と訳される。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題42-1

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題42-1：インテークでは、援助についての契約を結ぶ。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　正しい。
　インテークは、受理面接と訳され、通常は最初の面接を指す。そこで、クライエントの主訴やニーズを確認し、支援を開始するかどうかを決めることとなる。そして、開始となれば契約を行う。

　なお、インテークは1回と限られているわけではない。場合によっては、複数回の面接を要する場合もある。
　また、契約は、必ずしも紙面で行われる必要はないとされている。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題41-5

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題41-5：精神科デイ･ケアでは、地域における生活環境を整備するため、精神保健医療福祉施策の改善に向けた意見集約を行う。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　精神科デイケアは、あくまでも診療報酬制度に基づく治療・リハビリ機関であるため、ソーシャルアクションを行うことはその機能にはない。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題41-4

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題41-4：精神科デイ･ケアでは、メンバーの社会関係の広がりを目指し、地域資源の活用を視野に入れた支援を展開する。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　正しい。精神科デイケアの目的は、回復や社会復帰である。自立した生活を送るために、回復した後に閉じこもることのないよう、社会関係の広がりを確保しておくのは重要である。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題41-3

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題41-3：精神科デイ･ケアでは、退院促進・地域移行の機能を強化するため、入院後速やかに参加を促しプログラムを開始する。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　精神科デイケアは、地域で生活する精神障害者を対象にした治療・リハビリ機関である。
　そのため、入院中は短期の体験でしか利用できない。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題41-2

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題41-2：精神科デイ･ケアでは、グループの凝集性を高めてメンバーの仲間意識を形成することで、永続的なグループ活動を目指す。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　グループの凝集性を高めることは非常に重要である。しかし、永続的なグループを目指すわけではない。
　デイケアは医療・リハビリ活動であるため、回復に向けたものである。永続的なものではない。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題41-1

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題41-1：精神科デイ･ケアでは、疑似的な社会経験による回復を目指しているので、個別の対応は控えて集団場面に集中できるようにする。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　疑似的な社会とはなるため、そのような効果も否定できないが、個別の対応を控えるということはない。
　グループワークはケースワークとの相互性によって成り立つと理解するべきである。

　確かに、実際上は集団活動が中心となりやすいし、機関によってはそのような運用をしている所も散見されるが本来的ではない。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題40-5

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題40-5：精神科医療機関では、施設症の状態の患者に対しては、リハビリテーションよりも向精神薬による薬物療法を優先させる。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　施設症とは、長期間刺激の少ない生活を送ることによって起こる、自主性や自発性の欠如を言う。

　そのため、これ自体は、精神障害の症状ではないため、薬物療法は根本的な改善にはつながらない。リハビリテーションを優先するべきである。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題40-4

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題40-4：精神科医療機関では、精神療養病棟に入院中の患者に対しては、就労移行のためのプログラムよりも日常生活の質の改善に向けたプログラムを優先させる。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　精神療養病棟とは、入院期間が長期にわたり、高齢になることで日常生活上の支援を必要としている患者が対象の病棟である。
　そのため、就労移行よりも日常生活の質の改善に向けたプログラムを優先させるのは適切と言える。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題40-3

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題40-3：精神科医療機関では、急性症状消退後間もない患者に対しては、時間を限定した個人プログラムよりも多人数が参加する決められたプログラムに参加することを優先させる。「○」ｏｒ「×」？




答え　×
　急性症状消退後は、状態が不安定な可能性が高い。そのため、多人数の中に入って刺激を受けるよりは、まずは時間を限定し個人で取り組む方が良い。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題40-2

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題40-2：精神科医療機関では、入院後間もない時期の患者に対しては、リハビリテーションの開始について、本人の希望よりも客観的な必要性を優先させる。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　リハビリテーションは、本人の意思で開始されなければならない。周りから見て必要に思えるからと言って、それを優先するべきではない。
　仮に開始を嫌がるのであれば、なぜ嫌なのか、支援者はその理由を傾聴する必要がある。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題40-1

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題40-1：精神科医療機関では、発病後間もない時期の患者に対しては、リハビリテーションの実施計画を作成することよりも障害年金の取得を優先させる。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　障害年金を受給するには、原則、1年6か月後の障害認定日を待たなければならない。
　そのため、優先するべきではない。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題39

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題39：J精神保健福祉士は、ケアカンファレンスにおいて、共有した方針に基づいて、それぞれの専門領域における役割を明確にした。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　ケアカンファレンスとは、支援者同士の話し合いのことをいう。
　通常、一人のクライエントに対して、専門性の異なる様々な支援者が関わるため、方針を共有しながら役割を明確にすることが重要となる。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題38-3

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題38-3:ICIDH（国際障害分類）からICF（国際生活機能分類）への改正に際し重視されたのは「障害を個人の次元でとらえる視点」である。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　　元々個人の次元でとらえる視点であったが、そこに「背景因子」として新たに「環境因子」を取り入れた。
　　つまり、病名や性別、身長などの「個人因子」だけではなく、本人を取り巻く環境の要素も含めることとした。

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題38-2

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題38-2:ICIDH（国際障害分類）からICF（国際生活機能分類）への改正に際し重視されたのは「各疾病の諸帰結」である。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　ICF（国際生活機能分類）では、個別の疾病を取り上げてはいない。
　

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題38-1

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題38-1:ICIDH（国際障害分類）からICF（国際生活機能分類）への改正に際し重視されたのは「構成要素間の相互作用」である。「○」ｏｒ「×」？




答え　○

　構成要素とは、「心身機能・身体構造」「活動」「参加」「環境因子」「個人因子」といった健康状態を表すもののことである。
　これらが、一方向的ではなく、相互に影響しているとしている。
　詳しくは、以下参照願いたい。

公益財団法人　日本障害者リハビリテーション協会 情報センターHP
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n251/n251_01-01.html

第17回（平成26年度）精神保健福祉士国家試験：過去問「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」問題37

【国試対策】精神保健福祉士【理論と展開】

○×問題37:2010（平成22）年に改正された精神保健福祉士法の第2条に「虐待に関する相談」が新たに加えられた。「○」ｏｒ「×」？




答え　×

　正しくは、「地域相談支援の利用に関する相談」である。

　なお、精神保健福祉士法の第2条は「定義」について規定されている。
　ただ、国家試験で「何条か？」といった問題は出てこないので、何条かを覚える必要はない。今回の問題も「第2条に」という文言を見ても慌てずに取り組めば、なんの問題もないと言える。