2015年5月27日水曜日

第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題4-5

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題4-5:緊張病状態では、ある姿勢をさせるとその姿勢を保ち続けることがある。「」or「×」?


答え 

 緊張病のカタレプシー症状の場合、問題文のようにある姿勢を取り続けることとなる。

 なお、「ことがある」という文末にも注目してみる。他の問題が言いきっているのに対して、拡散的な表現となっている。
 先に述べたように、このような問題文は正解であることが多いようだ。
 絶対ではないので参考までに。






第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題4-4

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題4-4:解離状態では、感情が平板化し活動性が低下する。「」or「×」?


答え ×

 解離状態とは、自分が自分ではないような、現実感が薄いような状態を言います。

 感情が平板化し活動性が低下するのは、「感情鈍麻」が考えられます。






第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題4-3

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題4-3:恐怖状態では、特定の対象や状況へのおそれが生じる。「」or「×」?


答え 

 これは、専門的な知識というよりは、常識的に考えれば答えられる問題であろう。

 国試問題には、知識が無くても常識的に考えれば分かる問題もある。焦り過ぎず、冷静さをもって試験にのぞむことが重要である。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題4-2

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題4-2:心気状態では、外界に対する現実感が喪失する。「」or「×」?



答え ×

 心気状態とは、自分が身体的な重い病気に罹っていると思いこんでふさぎこんでしまい、訂正できない状態を言う。
 
 外界に対する現実感が喪失するのは「離人感」である。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題4-1

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題4-1:躁状態では、自分のものではない考えが勝手に浮かんでくる。「」or「×」?


答え ×

 躁状態とは、気分が病的に高揚している状態である。興奮しやすかったり、多弁になったりする。

 自分のものではない考えが勝手に浮かんでくるものとしては、「作為思考」が考えられる。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題3-5

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題3-5:統合失調症は、ICD-10によれば、F3群に分類される。「」or「×」?


答え ×

 統合失調症はF2群で、気分障害がF3群である。

 ただ、この問題はあきらかに難し過ぎる。おそらく、解答者を混乱させようとわざと入れたのではないかと思われる。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題3-4

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題3-4:統合失調症は、血液検査で診断できる。「」or「×」?



答え ×

 血液検査での診断は認められていない。

 どちらかと言えば、まだ確証があるまでには至らないが、脳の画像診断等での研究は進んでいる。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題3-3

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題3-3:統合失調症では、意識障害がある。「」or「×」?


答え ×

 先の見当識の問題同様、意識障害がある場合はあり得るが、「ある」とは言い切れない。
 「ある」と表現した場合、「常にある」ことになるからだ。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題3-2

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題3-2:統合失調症では、見当識障害がある。「」or「×」?



答え ×

 見当識障害とは、時間や季節などの見当がつかなくなる状態を言う。
 一般的には、認知症の症状が代表的である。
 統合失調症の場合でも、見当識障害が見られる可能性はあるが、一般的とは言えない。
 そのため、問題文のように「見当識障害がある」と言いきることはできない。
 ちなみに、仮に「見当識障害がある場合がある」とされていれば正解になる。




第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題3-1

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題3-1:統合失調症では、幻覚をしばしば認める。「」or「×」?


答え 

幻覚・妄想は、統合失調症の代表的な症状ですから正しいと言えます。




2015年5月21日木曜日

第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題2-5

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題2-5:うつ病患者の治療薬として、ベンゾジアゼピン系薬剤が第一選択である。「」or「×」?


答え ×

 ベンゾジアゼピン系は、抗不安薬です。抗うつ薬ではないので、第一選択になるとは言えません。
 うつ病の治療薬での第一選択は、副作用が少ないとされるSSRIやSNRIと言われています。






第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題2-4

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題2-4:うつ病患者の精神療法では、精神分析が最も有効である。「」or「×」?


答え ×

 精神分析は、主に神経症の治療に効果があるとされている。うつ病や統合失調症の治療でも用いられることはあるが、一般的ではない。そのため、「最も有効」とは言えない。
 なお、うつ病の治療には、薬物療法の他に、精神療法が治療法として効果があるとされているが、個人差が大きく、どれが「最も有効」であるかの判断は難しい。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題2-3

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題2-3:うつ病の確定診断には、脳波検査が必要である。「」or「×」?


答え ×

 脳波検査を診断で活用する代表的なものは、てんかんです。うつ病の診断では一般的に用いられていません。

 それから、まず、精神障害の診断は難しいため「確定診断」自体が難しいです。
 そこで、多くの精神科医が診断に活用しているのが、DSMやICDといった診断基準です。基準を目途に診断を下しているという感じですね。




第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題2-2

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題2-2:うつ病では興味や喜びの喪失がみられる。「」or「×」?



答え 

 これは、うつ病の症状としては一般的なものですね。
 その他には、抑うつ気分、食欲減退、不眠、気力や集中力の減退などがあります。




第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題2-1

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題2-1:うつ病は妄想を生じることがある。「」or「×」?


答え 

 うつ症状によって判断能力が制限されたり、悪い方向に思いこんでしまったりすることによって、妄想が生じることはある。

 ちなみに、問題文で「ことがある」「場合がある」等のように、拡散的な言い方をしている場合は、正解であることが多いように思います。まあ参考までに。




第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題1-5

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題1-5:DSM-5は、WHOが作成した診断基準である。「」or「×」?


答え ×

 DSMは、アメリカ精神医学会が作成した、精神障害の診断基準をまとめたものです。
 正式名称は「精神障害の診断と統計マニュアル」といい、「DSM-5」とは、その最新版ということになります。

 なお、WHOが作成した診断基準は、ICDです
 正式名称は、「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」といい、「ICD-10」が最新版です。





第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題1-4

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題1-4:精神疾患の発症について、「脆弱性-ストレスモデル」が提唱されている。「」or「×」?


答え 

 正しいです。
 ちなみに、このモデルは、本人自身の生物的な「脆弱性」と、環境から受ける「ストレス」の両方が重なることで発症するという考え方を言います。
 つまり、本人に脆弱性はあっても、ストレスが無ければ発症しなかったり、ストレスはあるけど本人自身が強ければ発症しなかったりということになります。


第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題1-3

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題1-3:症状性精神障害とは、脳の器質的変化によって生じる精神障害をいう。「」or「×」?


答え ×

 症状性精神障害は、脳以外の身体的疾患などが原因で生じる精神障害です。
 例えば、高熱が出て意識障害が出るというようなものです。

 ちなみに、脳自体の器質的変化によって生じるのは、認知症や器質性障害です。




第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題1-2

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題1-2:双極性感情障害(躁うつ病)は、神経症の一類型と考えられる。「」or「×」?


答え ×

 双極性感情障害(躁うつ病)は、うつ病と同じく、内因性で気分障害に分類されます。


第17回(平成26年度)精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療」問題1-1

【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患】

○×問題1-1:統合失調症は、心因性精神障害に分類される。「」or「×」?



答え ×

 古くから、精神障害を3つに分類する考え方があります。
 それが、内因性、心因性、外因性という考え方です。

 内因性は、原因不明の精神障害を指しています。代表的な病気は、統合失調症やうつ病です。
 この二つは、現代ではだいぶ科学的に原因が明らかにされはじめていますので、先々はこのとらえ方は変わるかもしれませんが。
 
 心因性は、心理的なストレスが主な原因となっている精神障害を指しています。代表的な病気は、神経症や神経性障害です。

 外因性は、身体上のケガや病気などが主な原因となっている精神障害を指しています。代表的な病気は、器質性精神障害や認知症です。