2013年10月4日金曜日

平成24年度 精神保健福祉士国家試験:過去問「精神疾患とその治療法」問題5


【国試対策】精神保健福祉士【精神疾患とその治療法】
 
問題5:シュナイダーの統合失調症の1級症状に「妄想知覚」と「作為(させられ)体験」が含まれる。「○」or「×」?

 

答え:○

 シュナイダーは、統合失調症特有の精神症状を1級症状として8つに分類した。

「思考化声」

「論声が聴こえる」

「自己の行為に口出しをする形」

「身体への被影響体験」

「思考奪取」

「その他の思考領域での被影響体験」

「妄想知覚」

「孝想伝播」

 

 

以下、詳細な説明の引用

―――――――――――――――

シュナイダーは一級症状を次の8つに分類しました。1項目から3項目までが幻聴に関することで、4項目から6項目が作為体験(させられ体験)に関するものです。
 一つ目は「思考化声」です。自分の考えている内容が幻聴となって聞こえてきます。この状態はその内容が自分の考えだという「思考内容の自己所属性」は保たれています。
 二つ目は「論声が聴こえる」です。これは、誰かの話かけと受け答えのように問答形式での幻聴のことです。自分のうわさをし合っている二人以上の声が聞こえてくる幻聴のことをいいます。声同士が問答したり、言い合いをしたり、会話をしている幻聴を患者が聞くものです。
 三つ目は「自己の行為に口出しをする形」での幻聴で、幻の第三者が自分の行動に対して実況中継をされているように感じます。
 四つ目は「身体への被影響体験」です。体に盗聴器が仕掛けられている、発信装置が埋め込まれているなど、自分の体に外からの影響を感じる体験です。

五つ目は「思考奪取」です。思考奪取とは、自分の考えが抜き取られてしまっている(思考奪取)、他人に考えさせられ自分で考えることができないなど、思考の領域で他人の影響を感じる体験のことをいいます。
 六つ目は「その他の思考領域での被影響体験」です。これによって、その他のさせられ体験、被影響体験を受け、他人に操られていると考えるようになります。自分の意思や感情が他人によって支配されていると感じるのです。
 七つ目は「妄想知覚」です。あるものに対して理由なき意味付け、関連付けをします。たとえば、「ここがごみ捨て場になっているのは、自分に対する嫌がらせだ」、「ここに階段があるのは自分への嫌がらせだ」と考えるようになります。
 最後の八つ目は「孝想伝播」です。自分の考えが他人に伝っているというような、思考が漏れていると考えることをいいます。自分の考えた筒抜けだ、察知されているとも感じます。

 

引用:「精神病ガイド」http://www.imura-bee.com/index.php

 

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